大冒険

今日は採血される日だったので採血される日の心で出かけた
採血は無事すんだ 好きな看護士さんだったから血が赤紫〜♪とかいって笑いあった
貧血なので、ちょっとだけ院内で座って休んでまあもういいだろうと思って病院の外を出たら今までにない貧血っぷり
で戦争後遺症の人がまっすぐ歩けないようになってななめに歩き続ける歩きかたしか出来なくなって見た目たぶん見た目超異常だった
四方八方腕足をのばして倒れない余裕はかろうじて残っていたから鎖のガードレールみたいなのにしなだれて地面の虚空を見つめる
ことしかできずそれが限界だった OLみたいな人が駆け寄ってきてだ、大丈夫ですか・・?救急車呼びましょうか?と声をかけてきた
小さな人だかりが出来てきた わたしは大丈夫です ちょっと貧血なだけだから救急車はいいです、ありがとう と虚空やゾンビの
笑顔で声をかけてくれて優しくしてくれた人に感謝して拒絶した
知らない通行人を不安がらせたり心配させたりしないようにと自分もちょっと不安だったのでよれよれしながら携帯をとりだし
多忙極まり電話とれる筈がないとわかりつつ彼氏に電話をした もちろん留守電だったけど、わたしのまわりを歩いている通行人たちの
あのこ、、大丈夫か??あ、携帯しとるわ とかいって少し安堵して少し興味をなくした声たちがきこえてきてわたしも安堵した
でもまだ体はだらしなく体勢も変えられないし、不安だし奇妙がらせたくないから次ははまもっちんに超久々に電話してみた
たぶん結構電話鳴らしたかもしれない はまもっちんとは繋がった グラグラふらふらぼうふらふらりヒューなはまもっちんに
今の状況を2分間くらいで伝えた はまもっちんいきなり社会性装備若学者みたくなってたからびっくりしたけど優しいのは変わってなかった
いややっぱいい意味で何も変わってなかった 20M先くらいに交番があるんだけどそこにいったら休ませてくれるかなって質問したら
僕は今助けにいくことできんし交番へゴーだ!みたいなこと言っていたような気がする、それで電話を切った 決意して立って交番にたどりつき
ちょっと貧血でやばいんで休ませて下さいって言ったら養豚おじさん警官が焦って、救急車ええんかッ??って訊いてきたけれど救急車
ほどではないしベッドもいらない、パイプ椅子に座って休憩させてくれたらいいですと言い、納得してもらって、それからわたしは、
お水を一杯・・くださいというと養豚おじさん警官が、水でええんか?冷たいお茶もあるで?!と言ったので、じゃあお茶でと答えた
答えるとすぐに養豚おじさん警官が、あったかいお茶ほうがええんちゃうか?と言い、わたしもあったかいのほうがよかったからあったかいのがいいと答えた
養豚おじさん警官がすぐに、あっ!でもそれだったらおっちゃんら使ってるしょうもないコップと一緒になるけどええか?ちゃんと洗ってるで!!
と本気で声大きく言うので笑えてきて大丈夫ですと言って紺色のしょうもないデザイン以下のずしりと重いマグカップで緑茶を飲ませてもらった
やたら緑茶がおいしかった
しばらくぼんやりしていたら養豚おじさん警官はどっかにいってた
その頃にはわたしは少しずつよくなりつつあったので、普段外で職質されたら絶対むかつくし嫌いなタイプだけど今はそうじゃない状況
だから喋れる眼鏡をかけた30代後半くらいの高校の社会科の先生みたいな顔の警官に、1日に何人くらい道を訪ねてくる人がいるのかとか
交番にくる人を見ては結構財布って届けられるんだなあとかしょうもない質問をたくさんして想像出来る答えに度々感心したりした
眼鏡の警官が死体を仏さんといったので、すごいマジで仏さんって言うんだなあというと眼鏡の警官なりの死への倫理観をずぶといオーラで
話して、警官なんてずぶとくなかったら無理やでって言っていた
もうだいぶ体元気になったっぽいと思っていたらどやどやと交番に道をきくひとたちが入ってきたので、もう大丈夫なので帰りますありがとう
と警官たちに言うとほんまに気をつけて帰れよと言われたのですごくのろのろ注意して帰ると答えた
もうマトモに歩けるようになっていて、よく見るけど利用したことない奇麗な花屋さんで大好きなアネモネが売っていたから3本買った
アネモネ好き かっこいいよね でもTATTOOにしたら迫力ありすぎっぽいもんね

そのあとは自転車に乗って割とのろのろとクールに帰るはずだったんだけど、いつも通る道を通っていて少しチカチカ好きな電飾のある
お店が見えたのでそっちの方向に自転車でのろのろいっていたら興味のないお店だったし、軽く帰り道がわからなくなってしまった
適当にそのまま突き進んでみたらますます帰り道がわからなくなってしまったので若干嘘紳士サラリーマンになんばまで帰りたいんだけど
道に迷ってしまったから教えてほしいというとわかりやすく教えてくれて私自身超単純な地団駄踏んでるような迷い方だったのを知った
それからその人の言われたとおりの知ってる道に戻り、帰っていたんだけどいつのまにかまた何か見たくて気が逸れて知らない道にいて
車の助手席からは2回くらいみたことある道のような気がするけれど全然どうやって帰ればいいのか分からない場所にいて完全に迷ったけど
またしばらく突き進んでみて本当にここがどこかわからないと心底途方に暮れずに空を見上げたら満月っぽかった
 ←つらいかもしれない満月
それからまた突き進んでみてやっぱり分からないからローカルでやってるコンビニに入って、道に迷った堀江帰りたいんだけどここがどこか
全くわからないというと、信楽焼のたぬきにみのもんたの悪と欲を注入したお店の主人が道を教えてくれた
とりあえずひたすらまっすぐ最初は行ってうんちゃらかんちゃらだ
結構走らなあかんぞって言ったのが妙に笑えてきて結構走るフフっって言ったら主人はちょっとイラッとしたけどでもやっぱなぜかつられ笑い
みたいな笑顔になった
言われたとおりひたすらまっすぐ走ったらだんだん道がわかってコンビニでジュースと猫缶を買って家に帰れた
冒険したなーと思った 大変だったかもしれない
迷っているときは何度もROLLYと絶望少女の曲をきいて、呑気に何度もROLLYまだこんないい曲つくれたんだなーとかって
ROLLYの曲ほとんど知らないけど心から思った